ど~も~スタジオキッカスタッフ、キッカミュージックスクールドラム科講師、スタジオ事業部部長、レコーディング・エンジニア見習いの杉本です!!
この記事は僕がエンジニアの勉強をする中で気になることや新しい発見、そしてとても為になったことを、録られる側であるミュージシャンの皆様へも知っていただければ今後の参考になるのではないかと思い書かせていただいております。
目指せレコーディング・エンジニアと題しまして、シリーズ第一弾の今回はレコーディングの前中後、CD完成までの流れについて大まかな流れを4つに分けてご紹介します。
1.打ち合わせ
まずエンジニアとレコーディングの流れを決めましょう。限られた時間でいかにいいものを作るかが大切で、ここを疎かにしてしまうとドラムにこだわりすぎてボーカルレックの時間が無くなってしまうなんてことも、、、ギターの本数やアレンジなども大まかに決めるので、曲の設計図を共有する大切な時間とも言えます。
2.レコーディング
流れが決まったら楽器や歌の録音を行います。ミュージシャンの腕の見せ所で、ここでいかにいい素材を準備できるかでCDの出来栄えが大きく変わってきます。エンジニアの仕事としてはいい音を録るだけでなく、いかにプレイヤーにストレスなくプレイしてもらえるかも大切です。
基本的にはクリック(メトロノーム)を聞きながらのプレイですので、初めてのレコーディングの場合は事前にクリックに合わせての練習をしておくと安心です。
3.ミキシング
レコーディングで録った音を整理し混ぜる作業です。各楽器の音量バランスや左右の配置、EQでの帯域整理、リバーブやディレイやコンプで前後感を出すなど聴きやすくするための様々な処理を行います。左右(PAN)、上下(EQ)、前後(コンプやリバーブ)と立体的に音を捉え配置していくイメージです。
ここでしっかりバランスが取れていないとマスタリング段階でうまく音量が上がらなかったり、歌が引っ込んでしまったりするので慎重にバランスを取っていきます。
4.マスタリング
仕上げ的な作業で、楽曲の質感を整えたり市販のCDレベルまで音量を上げます。複数曲ある場合は、曲ごとのバランスや曲間なども調節します。ここでの仕上げがリスナーの耳に届くので、ただ音量を上げるだけでなく、バンドや曲のキャラクター、再生環境など様々な要因を考慮し仕上げていきます。
同じCDでも、イヤホン、部屋のスピーカー、ライブハウス、車の中など様々な環境で再生されます。その全てで気持ちよく聞けることが大切で、マスタリング専門のエンジニアがいるほどとても奥の深い作業です。最後にデータを書き出し完成となります。
スタジオでは大きくこの4ステップでCDを作っていきます。次回からはそれぞれの工程を細かく見ていきたいと思います。
次回お楽しみに!! to be continued…